第28回:先生たちについて
前回、新学期の話をしました。
今回は、新学期などとも関連して聖光の先生たちについての思い出などを書いてみようと考えます。
(個人の特定につながるような内容ではなく、ふんわりとした感じです。)
皆さんは、中高時代の各科目の先生、全員思い出せますか?
先日、妻と話してみて、結構思い出せないとか記憶にないなどと言っていました。
私は、全員思い出せます。
聖光の先生方は非常に個性的で先生と生徒の距離が近かったと思います。
先生の出身高校や大学、家族構成なんかも、結構覚えています。
職員室なんかにも気軽にふらっと行って、授業の質問や試験問題の解答解説なども時間をかけて教えてくれました。
OBの先生などは結構人気があったように思います。
もちろん代表例は11期の工藤校長先生ですが笑
そんなアットホームな感じの距離感を気づくことができたため、聖光での生活はより良いものとなり、いわゆる塾要らずで受験を乗り越えることができたと考えます。
第27回:新学期に際して
新年度が始まりました。
医者は人事異動が非常に多く、年度末・年度初めはバタバタしていることが非常に多いです。
年度が変わり、今年度こそは、とやる気に満ちあふれているいる方も多いかと考えます。
受験の世界でも年度の変わり目はいろいろとチャンスだと考えます。
無事、受験に合格した方はここで手を抜かないことが大切かと考えます。
聖光に入学した後の思い出を語らせていただきます。
以前にも書きましたが、私は栄光に落ちて二次試験で聖光に合格した組でした。
合格したとはいえ、大なり小なり劣等感のようなものを感じていました。
周りは狭き門を通過してきたエリートたち、それと互角に競い合えるのか不安でいっぱいでした。
ここで、気持ちを奮い立たせて、真面目にコツコツ授業の予習・復習をしたのが、今の自分に繋がっていると考えます。
受験で燃え尽きてしまったりして、勉強しなくなると小学校や塾で一番だったのが、聖光では・・・となってしまう人も少なくありませんでした。
実際に五月病とはいきませんが、夏ぐらいに学校をやめる同級生もいたりしました。
合格はゴールではなくてスタート。スタートダッシュできれば最高ですが、地道にやるべきことをやるのが、新学期を攻略するコツなのではと考えます。
神共にいまして
神ともにいまして 行く道を守り
天の御糧もて 力を与えませ
また会う日まで また会う日まで
神の守り 汝が身を離れざれ
終業式にいつも力強く握手してくださってました。
ご冥福お祈りいたします。
本当にありがとうございました。
第26回:読み聞かせる際に気を付けていること
前回の読み聞かせの続きです。
親となり、読み聞かせの時間がありますが、その際に意識していることを少し共有できればと考えます。
ゆっくり感情をこめて読み聞かせることを意識しています。
改めて書くことでもないかもしれませんが、私はそこに重点を置いています。
世の中には、声優さんといった声のお仕事をされている方がいます。
もちろん、その方々には到底及びませんが、自分のできる限り、それを目指しています。
私たち医師は声のお仕事だと思っています。
老若男女に対して、その病状を的確に伝え、治療方法について説明し、最善の治療を行う。
その説明の際の、会話こそが我々の最も力を入れるべきところだと考えます。
その昔、医師の世界はパターナリズムといい、医師のいったことは絶対であり、その治療方針に従う以外ありませんでした。患者様に説明するのではなく、説得するムンテラと呼ばれていました。
現在はインフォームド・コンセントといい、患者様に説明し、その上で患者様に治療方針を決定していただいています。
しかし、患者様は医療のプロではありません。
病気は複雑であり、その治療方法も複雑です。
これを数回の説明で十二分に理解しろというのは、ほぼ不可能だと考えます。
そこを少しでも埋めるための丁寧でわかりやすい説明が必要なのです。
その際に、実感するのが、私たちは声の仕事をしているのだなということです。
ゆっくりはっきりと説明するのが基本ですが、間合いだとか、声の抑揚だとか、そういったちょっとしたことが患者様の病状理解や治療方針の決定に役立つと考えます。
病状説明はシビア内容ですが、このスキルを活かしながら、時に面白く、時に恐ろしく、時に悲しく、時に楽しく、読み聞かせているつもりです。
第25回:読み聞かせ
今回のテーマも妻からいただきました。
多くの方が両親から読み聞かせしていただき、そして自分の子供たちにしているのではないでしょうか。
私も子供たちに時々ではありますがしています。
(いつもしている妻には感謝しています。)
当時の私の読み聞かせの思い出を振り返ってみます。
幼稚園の頃は2つの作品が好きでした。
1冊は、ながぐつをはいたねこでした。
何故好きだったのかは思い出せませんが、猫になりたいと思っていました。
賢くて強い猫になりたかったのだと思います。
もう1冊は、おおかみと7匹のこやぎでした。
これも何故好きだったか覚えてませんが、父親が狼役、母親がお母さんヤギ、私が子ヤギで何度も何度もごっこ遊びしたのを覚えています。
手を隙間から見せるのが楽しかったのかもしれませんね。
ここまでは幼稚園くらいまでの思い出です。
小学校の低学年~中学年くらいでは4冊思い出があります。
1冊目は、
十五少年漂流記です。
これは後に夏休みの読書感想文もこれで書いた記憶があります。
2冊目は、
家なき子です。
当時はビタリスのイメージが沸きにくかったですが、何となく感動した思い出があります。
余談ですが同情するなら金をくれの方はあまり記憶にありません・・・
名曲ではありますが。
3冊目は、
巌窟王です。
モンテ・クリスト伯ですね。
何となく、怖いイメージがあったのですが、痛快っていう感想がうっすらありました。
4冊目は、
怪傑ゾロです。
これもゾロの当時の世界観は小学生ですので、全くわかりませんでした。
でも、ヒーロー物なので、大好きでした。
今振り返ると、イスパニアの植民地時代のお話なわけですね。
これが思い出にある本ですね。
あと、本ではないですが、世界名作劇場は欠かさずに見ていた記憶があります。
一番好きだったのは、悲しいお話ですが、
ロミオの青い空です。
当時でもものすごく感動して泣きながら見ていた記憶があります。
ここには思い出せないものもたくさんありますが、たくさんの本を読み聞かせてもらっていました。
私の深い深いところで血肉となり、今につながっているのかなと思っています。
第24回:四字熟語について
前回、ことわざについて話しました。
もっとお堅いのが四字熟語です。
特に漢文や古典由来のものは苦手な人もいるかと考えます。
ですが、ここはゲームや漫画好きの男の子心をくすぐって攻略していくとよいかと考えます。
たとえば、大人気漫画のキングダムは中国の戦国時代をテーマにしていますが、そこから生まれたものとして有名なのは鶏口牛後ですね。
主人公の属する秦は後々、中華を統一するわけですが、一筋縄でいかないのはご存知かと考えます。
しかし、大国である秦に属した方がよいのではないかという考えを持った人たちもいるわけです。
それに対して蘇秦が言ったのが鶏口牛後です。
秦の軍門(牛後)に降るのではなく、六国のトップ(鶏口)にいた方がよいのではないかと。
ここから合従による地獄の戦いの火蓋がきって落とされるわけです。
ここまで、内容を理解して覚えられれば、完璧ですが、キングダムに関連しているということだけで少しテンションが上がりますね。
で、私の実例についても語っていきます。
私がゲーム好きなのは、ちょいちょい話していますね。
で、当時ハマっていたゲームでFF7というのがあります。
昨今、リメイクされてプレイされた方もいるかと考えます。
その中でユフィというキャラがいます。
このキャラの必殺技がまさに四字熟語なんですね
これ、男の子心をめちゃくちゃくすぐりませんか?
この漢字のカッコよさ。厨2心をくすぐりますね。
で、この中では、抜山蓋世が今回のお話です。
当時はあまり意味がよく分かっていませんでしたが、後々、授業で項羽と劉邦を習うわけです。
司馬遼太郎の名作としてご存じの方も多いですね。
もちろん、これも読みましたが、ゲームも名作でした。
有名なのでは、鴻門の会や背水の陣、四面楚歌などもありますね。
で、今回の抜山蓋世は、項羽が四面楚歌の状態で最期の戦いをする際に垓下の歌で出てくるんですね。
力は山を抜き、気は世を蓋う
ってやつですね。
当時の私は電撃のようなものを受けましたね。
これか!!って。
こんな感じでゲームも記憶を形成する上で結構大事っていうお話でした。
第23回:ことわざについて
前回、とんでもない黒歴史をさらしたので、今回は真面目な内容で書いてみようと考えます。
先日、妻とことわざについて話す機会がありました。
というものの、うちの子がことわざにすごくハマっているからです。
(ハマっている商品は下に貼っておきます。)
ことわざや慣用句、四字熟語なども一問一答系ですので、知っていれば確実に点数がゲットできる美味しいジャンルになります。
しかし、これを覚えるのは、なかなか簡単ではないと考えます。
というのは日常会話の中でことわざなどを使う機会はそれほどないからです。
よく漫画などでことわざなどを解説するものがありますが、そのような冗長なケースは少ないと考えます。
漫画などでは、サルも木から落ちるだねとか弘法にも筆の誤りだねとオチがありますが、そんな会話、日常ではまずないと考えます。
ですので、基本的には暗記していくしかないかと考えます。
日常会話で取り入れるのは、かなり意図しないと難しいと考えます。そのような場合は両親で積極的に取り入れるしかないと考えます。
では、全く使わないのかと言われれば、私の中でよく実臨床でよく使うものがあったので、紹介しておきます。
その1:百聞は一見にしかず
本来の意味と違う形での使用になります。
私たちは非侵襲的な検査、すなわち身体に負担の少ない検査から行っていきます。
しかし、より正確に診断するためには、実際に物を見ないとわかりません。
例えば、バリウムなどです。
バリウムは飲んだ後にレントゲンを複数方向から撮影することでポリープや胃潰瘍などを間接的に見つける検査です。
もちろん、大きなものなどはバリウムである程度診断ができますが、実際にポリープそのものなどを見ているわけではありません。
ですので、実際は内視鏡、いわゆる胃カメラできちんと確認しないと詳細まではわかりません。
ということを踏まえて
『胃の調子が悪いということですが、触診では大きな問題がありませんでした。そして、バリウム検査も行いましたが、明らかな異常はありませんでした。しかし、百聞は一見にしかずではありませんが、実際に内臓を見ているわけではないので、細かいところはわかりません。確かに胃カメラは決して楽な検査ではありませんが、しっかりと胃の調子の悪い原因を見つけて治療を行うならば、胃カメラを行う方が望ましいと考ええます。』
といった感じですね。
その2:餅は餅屋
これは、かなり使っている気がします。
私は内科医ですので、ある程度様々な疾患の知識があります。
しかし、専門があります。ですので、専門でない場合は他の専門医にお願いする場合があります。場合によっては同じ内科でなく、外科にゆだねる場合もあります。
その1の流れを受けた場合では、
『先日の胃カメラの検査、○○さんのポリープはいわゆる悪性の可能性がゼロではないと考えられました。このポリープに関しては、胃カメラで引き続き、手術できる可能性もありますが、実際にお腹をあけて手術しないといけない可能性もあります。その辺の判断に関しては、餅は餅屋ではありませんが、消化器の内科の先生および外科の先生にしっかりと判断していただき、ご本人様にとって一番よい治療法を考えていく必要があります。ですので、消化器の専門の先生をご紹介させていただきますね。』
といった感じですね。
こんな感じですかね。
とはいえ、なかなか日常会話の中で使うのは難しいですね。